詩の中庭

日々の読書、詩集や詩書の書評、覚書など。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「地上十センチ」27号 和田まさ子さん個人詩誌 感想

和田まさ子さんの個人詩誌。表紙はいつもフィリップ・ジョルダーノさん。スタイリッシュなのにどこか懐かしい世界、壁画のような温かみと漆絵のような東洋のムードも孕む心惹かれる画家の作品です。並べるとまるで美術館のよう。 ゲスト詩人は若手の新鋭、詩…

『軸足をずらす』和田まさ子 詩集(思潮社 2018.8.1)感想

yumiko 2019/03/12 22:05(「note」より転載) 軸足をずらす 作者:和田 まさ子 思潮社 Amazon 前作の『かつて孤独だったかは知らない』(2016)では、移動する身体が呼び込んだ感情や体感と、深い知性に裏打ちされた思索とが接点を求め、時に共鳴し、時に軋…

『犀星の女ひと』井坂洋子 著(五柳書院 2021.2.28)感想

室生犀星の女性へのまなざし、俳句に表れる世界観・・・詩人の鋭敏な感性がとらえた書下ろし評伝。

『名づけ得ぬ馬』颯木あやこ 詩集(思潮社 2021.4.9)感想

わたしの中を駆け抜けていく馬のイメージはどこから来るのか。痛みを透き通った花へと変容させることばを求める詩人の祈り。